石上洋の米国税務・会計 Vol4 『アメリカの社会保障② 』

石上越智会計事務所では、月に2回、アメリカの税務などに関わる情報を配信しています。
今回のトピックは「アメリカの社会保障② 」です。

アメリカの社会保障②

今回は前回に続き社会保障についてですが、本人に対するものでなく、配偶者や子供に対するものを説明します。

配偶者

今まで社会保障税を支払っていた本人だけでなく、その配偶者や前配偶者(配偶者関係が10年以上続いた場合に限る)、扶養されている子供も社会保障を受給する権利があります。

まず最初に配偶者に対する社会保障ですが、本人に受給権利がある場合、それとは別に、配偶者も本人の半額の受給権利があります。この権利は、妻が全く社会保障税を支払っていなくても発生します。しかし、配偶者自身が社会保障税を納めていた場合、自身の権利と配偶者の権利のどちらか大きい方を受給することができます。

受給に際するルールは本人と同様で、62歳から早期受給が可能、満期は生まれ年によって決まります。しかし、繰延受給による利子は発生しません。

配偶者として社会保障を受給する場合、本人が社会保障の受給を開始していなければなりません。しかし、配偶者が満期で受給を開始する場合、本人が満期の年齢に達していて繰越受給を選択していれば、本人が受給を開始していなくても受給可能です。

例えば、本人が68 歳で配偶者が 64 歳の場合、配偶者が受給を開始するには本人も給付金を受け取っていなければなりません。しかし、本人が 68 歳で配偶者が 67 歳、二人とも満期を迎えているとすると、本人が受給を開始していなくても配偶者は受給を開始することができます。

配偶者は繰延受給の利息が付かないので、満期を迎えたら受給を開始することをお勧めします。しかし、夫の給付金受け取り開始は、繰延受給による利子を最大限に生かすため、70 歳まで待つのも一つの手段でしょう。

次に前配偶者ですが、

・未婚である

・62 歳以上である

・前夫と10 年以上の婚姻関係があった

・離婚後2 年以上経過している

・自身で支払った社会保障を受け取っていない

という条件を満たす場合、社会保障を受給できます。前配偶者と配偶者の違いは、62 歳になれば本人が受給開始していなくとも、満額 ( 本人の社会保障の半額 ) 受給することができます。しかし、配偶者の場合、 62 歳から受給を開始する場合、夫が受給を開始していることが条件で、多少減額されるので、前配偶者の方が好条件と言えるでしょう。

この条件に当てはまる人物が二人以上いる場合は、一番給付金の高いものを選択することができます。

最後に扶養の子供も下記の条件をすべて満たす場合、配偶者のように本人の社会保障の半額の受給権利があります。

・未婚である

・扶養家族である

・18 歳以下である、 19 歳で高校に通っている、または 22 歳になる前に精神か肉体に障害を持った

各家族単位で受給額に上限があります。一般的に本人の社会保障額の150 %から 180 %がその上限となります。なので、本人と配偶者が満額受給している場合、 150%(100%+50%) 受給していることになり、子供は最大で夫の受給額の 30 % (180%-150%) まで社会保障を受給可能です。

社会保障を受給した際の税金

一般的に社会保障に対しては税金がかからないとされていますが、受給時に一定額以上の収入があると税金の対象となります。申告ステータスが独身の場合、全ての収入に給付金の1.5 倍を足した金額が 2 万 5000 から 3 万 4000 までのときは 50 %の給付金に対して、 3 万 4000 以上のときは 85 %の給付金に対して税金がかかります。そして夫婦合算申告の場合、 3 万 2000 から 4 万 4000 のときは 50 %の給付金に対して、 4 万 4000 以上のときは 85 %の給付金に対して税金がかかります。

社会の高齢化に伴い、生活するのに困らない収入源のあるうちに、社会保障受給可能な年齢に達する方も多くいます。そこですぐに受給開始し総所得が一定額を超えると、本来ならば所得税の対象とならない社会保障がその対象となる可能性があります。なので、社会保障の受給開始時期は他の収入を考えてから決めるべきでしょう。


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