石上洋の米国税務・会計 Vol.9『負債』

石上越智会計事務所では、月に2回、アメリカの税務などに関わる情報を配信しています。
今回のトピックは「負債」です。

負債

Vol.5のコラムにて貸借対照表(Balance Sheet)は資産(Asset)負債(Liability)資本(Equity)という三つの要素から成り立っていると書きましたが、今回はその負債について解説します。

負債

過去に発生した取引で未払いとなっているもの、または銀行・投資家からの借入金などは負債として貸借対照表に記載されます。

それらは流動負債 と固定負債 の二種類に分けられます。

▶流動負債

流動性 の高い負債で、 1 年以内に支払われる予定のものです。

流動資産と相対するもので、この二つをしっかりと管理することによって資金繰りに困ることなく健全な営業ができるといえます。

次に代表的な流動負債を紹介します。

・買掛金(Accounts Payable)

商品の購入・サービスの提供への対価が未払いになっているものです。それぞれの企業間で取り決められている期間までに支払わなければならず、遅れると利子を取られる場合などがあります。

・支払手形(Notes Payable)

商品の購入・サービスの提供に対して、または銀行から融資を受ける際、その債務をいつまでに返済するか書面に残し証明する場合があります。これを約束手形(Promissory Note) と呼び、その総額が支払手形に記載されます。

・短期借入金(Current Portion of Long-Term Debt)

銀行からのローンやモーゲージローンは長期借入金であるのが一般的ですが、毎月や毎4 半期毎に返済されます。従って、その年度に返済義務のある長期借入金は短期借入金に付け替えられます。

・未払給与(Payroll Payable)

月末締め翌月払いの給与などは月末時点で未払給与として負債に記載されます。そして、その給与に関連した給与税なども未払給与税として負債に記載されます。

・未払賞与(Accrued Bonus)

ある期間の損益に基づいて従業員などの賞与を決める場合があります。この場合、その賞与は期末以降に支払われることが一般的なので、未払賞与として貸借対照表に記載されます。そして、確定申告で控除を取る為にはその賞与は期末から2 ヵ月半以内に支払わなければならないと IRS によって決められています。

 

▶固定負債

流動負債以外全ての負債を指します。従って、返済に1年以上かかる予定の負債で、流動負債に比べて高額である場合が多く、金融負債と営業負債があります。

金融負債

・社債(Bonds)

株と同じ目的で投資家から資金を集める為に発行され、1000 ドル単位のものが多いです。発行された時点で利息の支払い義務も発生するので、同時にその利息も負債に記載されます。株式と社債の違いは、前者は株主に対して配当金を支払わなくてもよく、支払ったとしても控除の対象となりません。しかし、後者は所有者に対して利息を支払わなければならず、その支払いは控除の対象となります。

・長期借入金(Long-Term Debt)

銀行からのローンやモーゲージローンといった長期借入金の内で支払期限が一年以上先のものです。社債と同じで利子が発生しますが、銀行相手などの場合が主なので市場では取引されません。それに対し、社債は有価証券なので市場での取引が可能です。

営業負債

・キャピタルリースの支払い予定金額

資産をリースする際、下記のどれかに当てはまる場合は支払い予定金額をキャピタルリースとして固定負債に記載します。

借手に所有権が移転する場合

割引購入できる権利が含まれている場合

耐用年数の75% 以上所有する場合

現在価値の90% 以上支払い予定の場合

一般的に固定負債は長期で高額なので、それに対して会社は資産を担保に入れます。それに加え、短期のものに比べ利率が高いことが多いので、それに見合った利益が出るかをしっかりと見極めるべきでしょう。

 


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