石上洋の米国税務・会計 Vol.14『経費』

石上越智会計事務所では、月に2回、アメリカの税務などに関わる情報を配信しています。
今回のトピックは「経費」です。

経費

ご自身で事業を営まれている、または経理に携わっているお客様から、「どのような支出を経費として計上できるのですか?」という質問を受けることがよくありますが、今回はそのご質問にお答えしたいと思います。IRSの定義によりますと、経費とは「通常必要(ordinary and necessary)な支出」となっており、「通常」とは、「その事業で一般的に受け入れられているもの」、「必要」とは、「その事業で有用かつ妥当な支出」と定められています。これだけですと漠然としていて、抽象的で曖昧な感じがします。そこで、会社からの支出を売上原価、資本支出、個人出費の三種類に分けて解説していきます。

▶売上原価

売上原価とは、主に製造業や小売業を営まれている場合に発生し、製品の製造にかかった費用や再販売の為に仕入れた商品の値段などの事で、下記が主なものとなります。

・原料費(輸送費を含む)

・直接労務費(製造過程に発生した労働費)

・製造間接費(工場の減価償却費、管理者報酬など)

・倉庫費

売上原価に含まれた費用は他の経費として二重計上することが出来ませんので、ご注意下さい。

▶資本支出

資本支出とは、事業設立にかかった費用、固定資産の購入費用、そして資産価値向上のために使われた費用などのことで、これらは支払いの発生した年に全額を経費として計上することができません。その代わり、減価償却(固定資産を使用可能期間で分割し、経費を計上する方法)という形で長期に渡り計上することが可能です。

▶個人的な出費

一般的に、個人的な出費は経費として計上することが出来ませんが、ご自身の家や車をビジネス目的で使用している場合は、その割合分を経費として計上することが出来ます。

▶家

ご自身の家の一部をビジネス目的で使われている場合、AとB(どれか一つ)を満たす必要があります。

A.定期的にビジネス専用の目的で使われている
B.主たる営業所

・患者、顧客などに対応する場所
・ビジネスに関連した家に隣接していない建物

という条件の何れかを満たす場合、住宅の総面積に占めるビジネス使用の面積の割合分を住宅ローンの金利、保険、光熱費、修繕費、減価償却費などの支出から計上することが出来ます。

▶車

ビジネスのみの車の使用ですと、かかった費用全てを経費として計上できますが、ビジネスと個人、両方の目的で車両を使用する場合は、減価償却、ガソリン、タイヤ、修理、保険、登録費などの総額をビジネス目的の走行距離の割合によって経費を決めます。しかしながら、より一般的な方法は、標準マイルレートを用いた計算方法で、2018年上半期は1マイルに着き51セント、下半期は1マイルにつき55.5セントを経費として計上できます。

▶計上しても税務上、控除として取れない経費

・ クラブの会費

クラブの会費はご自身のビジネスに関係している場合のみ経費として計上できます。ゴルフコースのメンバーシップ、フィットネスクラブなどの会費はビジネス目的であっても 経費として控除が取れません 。

・ 通勤にかかる費用

家から職場までの往復にかかる費用は経費として計上できません。家から顧客に会いに行く、または仕事場間の移動は経費として計上できます 。

・ ユニフォーム

「スーツは経費じゃないのですか?」という質問をされたことがありますが、答えはNOです。ユニフォームを経費として計上する場合、会社の外で着られないものである必要があります。

▶その他

・当局へのペナルティー・罰金
・賄賂
・政治献金

 


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