石上洋の米国税務・会計 Vol.32「確定申告で使える寄付とは」


石上越智会計事務所では、月に2回、アメリカの税務などに関わる情報を配信しています。
今回のトピックは「確定申告で使える寄付とは」です。

確定申告で使える寄付とは

IRSの定めた国内の適正団体へ現金や品物を寄付した場合、確定申告で控除の対象となります。

適正団体とは社会福祉などに関わる団体で、それらの活動資金は本来政府が援助するものです。しかし、納税者の寄付が政府の負担を軽減させるので、その分を確定申告の控除で還元してあげよう、という目的があります。

適正団体の条件

以下の場合、適正団体と見なされます。

・アメリカで設立された会社、信託、共同募金、基金、財団法人で、宗教/事前/教育/科学/文学が目的である、または虐待されている動物・児童保護目的である団体
・退役軍人の団体
・アメリカ国内の社交団体
・非営利的な共同墓地
・州、または合衆国に付随する団体

 

様々な寄付の形態

①見返り
寄付をして見返りを受け取った場合、その差額が控除の対象となります。例えば教会で行われる食事会のチケットを60ドルで買ったとします。その食事会のチケットの元値が20ドルだった場合、40ドル=60ドル-20ドルのみが寄付と考えられます。

②サービス
適正団体に対してサービスを提供した場合、その労働力は寄付と認められません。(会計士が確定申告を無料で作成した、弁護士が無料で弁護を引き受けた等) しかし、サービスを行うために発生した出費(交通費、宿泊費など)は控除の対象となります。個人の余暇などを主な目的とし、そのついでに行ったサービスでは交通費、宿泊費ともに控除の対象とならないので気を付けましょう。

 

記録保管の必要性

確定申告で控除を取るには寄付をした証拠となるものが必要です。その証拠とは、どの程度の価値のあるものを寄付したか、そして現金か品物かによって違ってきます。
現金やチェックを寄付した場合、銀行明細や領収書が証拠として使用できます。品物を寄付した場合、領収書に加え、商品自体が価値を持っていなければなりません。

なので、捨てる直前のものを寄付したからといって控除の対象となるわけではありません。
寄付が高額になると、適正機関の査定書が必要となる場合があるので、疑問がある際は事前に専門家に問い合わせましょう。

 

控除額の上限

調整後総所得と寄付金には密接な関係があります。(調整後総所得とは、総所得からIRAやHSAといった特定の控除を引いたものです。) 調整後総所得の50%までが上限となります。そして、寄付団体によっては上限が30%になります。

注意点

1. 自分で寄付先が適正団体であるかの判断は困難なので、直接その団体に問い合わせるのが無難でしょう。

2. 寄付金の控除を取るには項目別控除を使わなければなりません。(項目別控除とは、固定資産税や住宅ローンの利子など決められた出費の総額が一定額を超えた場合に使われます。)
なので、「節税のために寄付をした」と思っていても実際は確定申告に影響しないこともあります。

3. 現金の寄付は単に領収書に載っている数字を記入できますが、比較的安い品物を寄付した場合、自分で金額を見積もらなければなりません。妥当な金額ですと誤差は説明できますが、あまりに標準査定価格と違う場合は悪意があるとみなされペナルティーを取られます。それは、実際に支払うべきであった税額と申告額の差の20-40%という大きな金額なので気を付けなければなりません。


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