石上洋の米国税務・会計 Vol.38「J1ビザの確定申告」


石上越智会計事務所では、月に2回、アメリカの税務などに関わる情報を配信しています。
今回のトピックは「J1ビザの確定申告」です。

J1ビザの確定申告

アメリカに来て仕事がしてみたい。でもアメリカでの職務経験もない。そこで、「J-1ビザを取得してアメリカに来た」という方も少なくないと思います。J-1ビザとは、Student(学生)、Trainee(研修生)、 Researcher (研究者)の3つの種類から成り立っていますが、今回は研修生の個人の連邦税(Internal Revenue Service/IRS)への確定申告について解説します。

申告範囲と申告期限

個人の確定申告は暦年課税(カレンダーと同じ)です。つまり、その年の1月1日から12月31日までの範囲の所得や控除を集計して申告します。

申告期限は翌年の4月15日なので、2018年度の確定申告は2019年4月15日までに提出しなければなりません。期限までに間に合いそうにない場合、申告延長申請が可能です。その場合、締め切りが6ヶ月間延長されるので、2018年度の確定申告の締め切りは2019年4月15日から2019年10月15日に延長されます。4月15日時点で日本に既に帰国済みの方は、自動的に2ヶ月間の延長が認められていますが、延長申請することでプラス4ヶ月、合計6ヶ月の延長が認められています。

申告期限の延長は可能ですが、納税義務を先延ばしすることは出来ません。従って、本来の申告期限までに納税額が確定しない場合は、予め見積もった金額の税金を4月15日までに納税しなければなりません。期限後に追加納税分を支払った場合には、その金額に対して罰金・利息がかかります。


申告ステータス

申告書のステータスは、例外を除き非居住者(Nonresident)となります。何故なら、「J-1ビザでアメリカ居住している場合、税法上はアメリカ居住していないとみなす」という規定があるからです。そして、申告書はFrom 1040NRを使用します。


所得の範囲

非居住者が申告する所得の範囲は、アメリカで稼いだ所得だけとなります。従って、渡米前に日本で稼いだ給与や日本の不動産所得等に関しては申告義務がありません。しかし、アメリカの銀行にSaving Accountなどを持っている場合、その利息が申告対象となります。利息が発生した場合はForm 1099-INTというフォームが銀行から送付されるので、それをもとに申告書に記載します。


申告要件

J-1ビザの方は、研修を受けている会社からもらった給与に対してW-2が年度明けに送られてくると思います。申告所得が給与のみの場合、4050ドル以下(2018年の場合)の場合は確定申告書を提出する必要がありません。

例えば、11月から12月にかけて研修生として渡米された方は所得がこの金額以下になるケースが多く、その場合は申告書を提出する必要がありません。このような場合でも、自主的に申告することも可能で、申告すると小額ですが税金が戻ってくるケースの方が多いです。また、会計事務所に依頼する場合には手数料の方が高くなるケースもあるので、こういった場合には申告書を提出しない方が得策でしょう。


控除の範囲

非居住者は基礎控除(Standard deduction)を使うことができず、項目別控除(Itemized deduction) しか選択できません。しかし、居住者では認められている医療費や支払利息控除なども使うことができず、既婚でも夫婦個別申告しか選択することができません。それに加え、人的控除(Personal exemption)も本人の分しか取ることができないので、居住者と比べて税金面で損をすることも多々あります。


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