石上洋の米国税務・会計 Vol.47「Exempt Organization」


石上越智会計事務所では、月に2回、アメリカの税務などに関わる情報を配信しています。
今回のトピックは「Exempt Organization」 です。

Exempt Organization

“Exempt Organization”とは、いわゆる課税の対象とならない団体のことで、非営利団体(NPO)や非課税団体(EO)などの事を指します。これらの団体は、社会に対して多大な貢献をしていると見なされるため所得税免除等の優遇措置を受けています。しかし、非営利団体組織についてきちんとした知識を持ち、社会に貢献していかないと、そのステータスが取り消されてしまう事もあります。

<NPOとEO>

NPOとはNonprofit Organization (NPO)のことで、州から課される消費税、固定資産税、所得税などが免除されます。EOとはExempt Organizationのことで、こちらは連邦から課される所得税が免除されます。連邦でEOと認められると、ほとんどの州で自動的にNPOと認められます。ただし、カリフォルニアなど一部の州では州、連邦、別々に申請をしないといけません。また、州でNPOと認められても、連邦では認められない場合もあるので注意が必要です。また、EOとしてどのような団体が認められるのかというと、宗教団体や教育機関、科学研究機関などその種類は多岐にわたります。これら非課税団体が団体として得た利益は、代表者などに還元されるのではなく、その団体の発展のために再投資される必要があります。

非課税団体として認められるためには、以下の4項目を満たしていなければいけなせん。
1. 公共の利益をもたらすこと
2. 非営利の目的であること
3. 利益が団体のメンバーのものとならないこと
4. 政治に影響を与えないこと

<非課税団体として申請するには>

まずは、非営利団体組織として会社を設立するため 州への登録手続き 、議事録等の書類作成が必要となります。さらに、Employer Identification Number (EIN)を取得します。こちらは、IRSのホームページ上で申請する事ができます。EINは米国の法人番号のことで、米国で事業を展開し、租税条約の恩恵を受けるためには必ず必要な番号となります。そして、Form1023あるいはForm1024によって、その団体の財務情報などを提出します。
非課税団体として申請が認められるためには、数か月かかるのが一般的ですが、団体の目的がはっきりしない、書類の記入ミス、正確な申請料を払っていない、などの単純な理由でさらに遅れが生じてしまいます。申請の際にはこれらのことに十分留意しましょう。

<非課税団体が注意すること>

非課税団体は、非課税団体としてのステータスを十分証明できるように、帳簿やそれを裏付ける領収書などを保管しておく必要があります。また、非課税団体として登録した事業からの収入と、それ以外の事業からの収入があった場合には、後者の場合税金がかかるので注意しなければいけません。申告義務のある非課税団体は、前者の収支と後者の収支を別々の書類で申告する必要があります。申告義務のない団体であっても、きちんとルールに沿って運営していることをいつでも証明できるように、それぞれのレコードをきちんと保管しておきましょう。 また、ほとんどの非課税団体が、法人同様、毎年の申告書提出が必要です。 最初に必ず確認しておきましょう。

<ステータスの取り消し>

もし確定申告を提出する義務のある非課税団体が、申告を3年続けて怠った場合、非課税のステータスが自動的に取り消されてしまいます。自動取り消しされてしまった後、もう一度ステータスを取り戻すことは可能なのですが、この場合、きちんとした理由があることを証明せねばならず、「忘れていた」や、「知らなかった」などの理由は通用しません。弁護士や会計士にステータスの取り戻しを依頼することはもちろん可能ですが、その場合には労力やそれなりの費用が発生することになります。このような事態を避けるためにも、 非課税団体として申請すること、 また自分の団体が確定申告の必要があるか確認をすること、 そして オペレーションの内容も、当初の非営利団体として、コミュニティへ貢献し自分たちの利益を求めないという信念を忘れずに、 毎年欠かさず申告をするように気を付けましょう。


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